ウィンタースキャン

About Winter scan

冬期・落葉期を活用した赤外線による内部構造リスクのスクリーニング

冬期・落葉期を活用した赤外線による内部構造リスクのスクリーニング

ウインタースキャンは、Tri-Vision(トライビジョン)のサーマル観測を活用した調査メニューであり、冬期の落葉期を活用し、赤外線カメラ搭載ドローンにより樹木表面の温度分布を取得し、内部構造の異常が疑われる箇所を広域的に抽出するスクリーニング手法です。
落葉期は枝構造が明瞭に把握でき、樹冠による遮蔽の影響も少ないため、樹木上部や分岐部の状態を面的に観測しやすい条件となります。
外観上は健全に見える樹木であっても、内部に腐朽や空洞が形成されている場合があります。本手法は、非接触・非破壊で広範囲を観測し、確認優先度の整理に活用することを目的としています。
なお、本手法は常緑樹にも適用可能ですが、葉による遮蔽や熱応答の複雑化の影響を受けるため、落葉樹と比較して観測条件の整理が難しくなり、抽出精度がやや低下する場合があります。

PRINCIPLE

樹木内部の構造状態が異なる場合、熱の伝わり方や保持特性にも差が生じる可能性があります。

内部が健全な場合

  • 熱容量および熱伝導特性が比較的均一であり、表面温度の変化傾向も安定しやすい

内部に空洞や腐朽が存在する場合

  • 熱容量や熱伝導率が局所的に異なり、外部環境変化に対する温度応答特性に差が生じる可能性がある

赤外線カメラは、こうした表面温度分布の差を画像として取得します。

ウインタースキャンでは、
周囲と異なる温度応答特性を示す箇所を解析により抽出し、
「構造的異常の可能性がある部位」として整理

DISCOVER

ウインタースキャンにより、以下のような状態の可能性を把握できます。

分かることの例

内部腐朽が疑われる箇所

空洞形成の可能性

構造的弱化の可能性

樹木間の状態差

分岐部など応力集中部位の異常傾向

クビアカツヤカミキリ等の穿孔性害虫による
食害に伴う内部劣化の可能性(例:サクラ類)

分かることの例

内部腐朽が疑われる箇所

空洞形成の可能性

構造的弱化の可能性

樹木間の状態差

分岐部など応力集中部位の異常傾向

クビアカツヤカミキリ等の
穿孔性害虫による
食害に伴う内部劣化の可能性
(例:サクラ類)

特に近年問題となっているクビアカツヤカミキリによるサクラ類の食害では、外観変化が明確になる前に内部劣化が進行する場合があります。
本手法は、そのような内部構造変化の可能性を広域的に抽出する補助情報として活用できます。

そこで、Tri-Vision

そこで、Tri-Vision

三つの観測視点により、広域・状態差・内部情報を統合し管理判断を支える情報基盤を構築します。

METHOD

観測方法

観測は主に冬期の落葉期に実施します。落葉期は、

  • 枝構造が明瞭に観察できる
  • 日射条件の影響を整理しやすい
  • 樹冠による遮蔽が少ない

といった利点があり、樹木上部や分岐部の状態を観測する上で適した条件となります。
観測では、一定高度から対象区域を飛行し、樹木上部の太枝分岐部や主幹部を中心に温度分布を取得します。
取得されたサーマル画像は位置情報と統合され、園内全体の温度傾向を把握できるマップとして再構成されます。
また、観測の過程で周囲と異なる温度傾向が確認された箇所については、必要に応じてドローンを接近させ、ズーム撮影等により重点的に確認を行います。このように、

  • 広域的な温度傾向の把握
  • 疑わしい箇所の重点確認

を組み合わせることで、内部構造の異常が疑われる部位を効率的に抽出します。

UTILIZATION

解析結果の活用用途

解析結果の活用用途

解析結果は以下の用途に活用できます。

  • 倒木・落枝リスク候補の抽出
  • 精密診断対象の絞り込み
  • 高所確認の優先順位整理
  • 重点管理区域の設定
  • 維持管理計画の補助資料

広域スクリーニングと専門診断を段階的に組み合わせることで、合理的な安全管理体制の構築に寄与します。

OPTION

スクリーニングから精密診断まで

ウインタースキャンにより抽出された要確認候補については、必要に応じて樹木医による精密診断と連携可能です。
観測結果を基に専門確認を一体的に調整できるため、管理者側の事務的負担を増やすことなく対応できます。

これにより、

  • 広域スクリーニング
  • 重点抽出
  • 専門診断

という段階的確認体制を構築できます。
※樹木医連携はオプション対応です。

CONDITIONS

本手法は温度差そのものを直接評価するものではなく、温度変化の傾向を解析することで構造的異常の可能性を整理するスクリーニング手法です。
ウインタースキャンは、内部状態を直接観察・診断する手法ではありません。

面温度分布から構造的異常の可能性を
推定する手法です

確定的判断には
専門診断が必要です

気象条件や日射条件の
影響を受けます

樹種特性や樹齢によって温度応答が
異なる場合があります

常緑樹では葉による遮蔽の影響を受け、
抽出精度が変動する場合があります

経年比較を行う場合は、
観測時期や時間帯等の条件を揃えることが重要です

面温度分布から構造的異常の可能性を
推定する手法です

確定的判断には
専門診断が必要です

気象条件や日射条件の
影響を受けます

樹種特性や樹齢によって温度応答が
異なる場合があります

常緑樹では葉による
遮蔽の影響を受け、
抽出精度が変動する場合があります

経年比較を行う場合は、
観測時期や時間帯等の条件を

揃えることが重要です

本手法は、安全性を保証するものではなく、確認対象を効率的に抽出するための補助情報です。

VALID

適用が有効な場面

以下のように面的把握が必要な管理業務に適しています。

  • 広域公園の倒木リスク管理
  • 老齢樹木の重点確認
  • 高所分岐部の事前スクリーニング
  • 定期的な安全モニタリング

など、安全管理を重視する場面に適しています。

RESULTS

管理判断に直接利用できる形式で提供します。